こんにちは。海行です。

宇宙さやかのプロジェクトページを打ち上げました。
https://spacesayaka.qloba.com/

宇宙さやかプロジェクトとはさやかさんのfigmaを宇宙に打ち上げるプロジェクトです。

このアイデアが生まれたのは2014年12月3日に「深宇宙彫刻 DESPATCH」がはやぶさ2と共に宇宙に打ち上げられて深宇宙に放出されるというニュースをtwitterで見かけた瞬間です。

見えないけれど宇宙のどこかにさやかさんがいる、というのを夜空を見上げる度に思い出す事が出来れば素敵だと思いませんか?

本記事ではプロジェクトページを立ち上げた理由と経緯とロジックについて書いていきます。

海行には夢がある


私にはやりたい事が山ほどあります。

さやかさんを宇宙に打ち上げる事もいつかやりたいと思って抱え続けてるアイデアの一つです。

しかし、私の人生は明日で終わるのか30年後に終わるのかそれはわかりませんが、そんな風にたくさん抱え込んでる夢を生きてる内に実現できるのでしょうか?
というか実現に向けて行動をしているのでしょうか?というような事を考え、まずは宇宙さやかのプロジェクトページを作りました。

え?どうして夢の実現に向けての行動がプロジェクトページ立ち上げなんだ?論理の飛躍?
と思われるかと思いますので、そのロジックについて説明します。

夢を叶える方法について


ビジネス本

2015年の9月に起業するというアイデアが浮かんできました。
それから私はそれまでてんで興味のなかったビジネス、経済、自己啓発関係の本をちょくちょく読み始めました。

どんな本を読んだのか?以下にリストしてみます。
「金持ち父さん 貧乏父さん」
金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント」
「不恰好経営」
あなたの夢を現実化させる成功の9ステップ」
「起業のファイナンス」
完全網羅 起業成功マニュアル」
「思考は現実化する」
そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか」
「世俗の思想家たち」
「夢をかなえるゾウ」
「夢をかなえるゾウ2」

何だか怪しそうなタイトルが並んでますね。
私はよくわからない精神論とかスピリチュアルな話はあまり興味ないですが、これらの本に口を揃えて述べられている事があり、私はそれは真理かもしれないと思いました。

それは
”人の助けになる事をしなさい”

という事です。

つまらん綺麗事を…と思われるかもしれませんが、これは単なる綺麗事ではなく真実が含まれています。

私は昔はお金を稼ぐという事はつまり就職したりバイトをする事だけだと考えていました。
今思うとこれは非常に浅い表面的な考えだったと言わざるを得ません。

本当は、誰かを助ければお金を稼ぐことができるのです。

ぶっちゃけた話、困っている人をたくさん発見できれば、その時点で半ば富と栄誉は得られたような物です。

例えば、雨に濡れて困ってる人が一杯いたとします。
あなたがそこでひらめいて傘を仕入れてきて彼らに売れば、当然大儲けですし、みんなも喜びます。

人を助けましょう、というのは単なる綺麗事ではなく、ごく当たり前の事を言っているビジネスの基本的なロジックである事がお分り頂けたでしょうか。

叶いやすい夢と叶いにくい夢

このロジックを発展させると、叶いやすい夢と叶いにくい夢がある事が見えてきます。

例えば漫画家になりたいという夢を持ってるAさんがいるとします。
Aさんがもし自己満足だけで漫画を描いてるとしたら、漫画で収入を得る事は難しくなります。
何故なら経済とは人と人の間でお金がグルグルと回る流れなので、自己完結ではお金の流れは発生しません。(自分の持っているお金は誰かからもらった物だし、誰かに支払うもののはずです)
誰か他の人が読んで面白いと思ってもらってはじめてそこで経済の流れの発生の可能性が生まれます。

だから逆に自分の好みより読んでくれた人たちが面白がることを何よりも優先しているBさんは漫画家として成功しやすいという事になります。

別にお金儲けとか関係なく自分の描きたい物を描き続けていてはいかんのか?
もちろん構いませんが、漫画で儲ける事ができるBさんは描けば描くほど儲かって夢を実現し続けられるのに対して、漫画で儲けられないAさんは他の収入源が必要になりますからそっちの仕事で忙しくなって段々漫画を描く時間が取れなくなってくる負のスパイラルに陥る可能性があります。

我々は誰しもこの経済原理による縛りからは逃れられないのです。

つまり、人の助けになる夢は叶いやすいし、自己満足だけの夢は叶いにくいという事が言えると思います。
さて、人の助けになる夢であれば、自分のお金を使って自分の力だけで叶えなくとも、他人のお金を使って叶える事も可能です。

「思考は現実化する」にこういうエピソードが書いてました。
ある日、牧師のガンソーラスさんは新しい大学を作りたいと思い立ち、全然お金を持ってないのに2週間以内にこの夢を実現させると決めました。
ガンソーラスさんは早速新聞社に電話して、明日牧師として説教師に行きます。と持ちかけました。
そして新聞社に行って、もし自分が100万ドル手にしたらこういう物凄い大学を作ります!という内容で延々と話し続けました。
その話を聞いてた人がガンソーラスさんに100万ドルを渡しました。

ガンソーラスさんの夢が1日で叶ってしまったのはそれが人々の助けになる夢だったからです。

誰にも相談せず自分のお金で自分だけの力でやり遂げた方が達成感があるはずと思われるかもしれませんが、いずれにしろ他の人達がその夢に興味を持ってくれるかどうかはリサーチしておいた方がいいのではないでしょうか。
もしそれが本当に完全な自己満足で、達成しても誰も褒めてくれないし興味も持ってくれない事だったとしたら、そこに自己資金と努力を費やすべきでしょうか?

自分の夢が人々の助けになる夢なのか、そうでないのかは、ガンソーラスさんがやったようにその夢を発表してみればわかります。
その夢に対して大きな反応があれば、人々の助けになる夢という事です。

リサーチ駆動開発

話は少し変わりますが、私が最近注目しているのがリサーチ駆動開発という手法です。
「リサーチ駆動開発」というのは私が作った言葉ですが、要するにゲームを開発する時にユーザーの反応をリサーチして改善するサイクルを回す手法の事です。

私はかつてコンシューマゲームのデバッグ管理の仕事を行っていましたが、あんまり面白くないゲームでもデバッガーさん達の鋭いモニター意見を参考にして改善する内にどんどん面白くなるケースというのはままありました。

どんなゲームでもちゃんとリサーチと改善を行えば面白くなるというのが私の持論です。

ただし、ここで言うリサーチと改善というのは、ユーザー意見を鵜呑みにして取り入れる事ではなく、ユーザーの反応をチェックするという事です。
ユーザーは自分が何を求めているのか必ずしも十分に把握しているわけでは無いですが、ユーザーの反応はウソをつかないからです。

任天堂の宮本茂さんはゲームの開発中にその辺を歩いてる社員を呼び止めてゲームを遊んでもらったそうです。
その時宮本さんはプレイヤーにどう?とか訊くのではなく、ただじっと背後に立ってプレイする様子を見るのだそうです。
自分がゲームに仕込んだ意図とプレイヤーの反応のズレを確認して改善するためです。

宮本さんのリサーチ手法は今では色々ハイテク化して(ヒートマップや視線の軌道をチェックするなど)海外のゲーム制作でも取り入れられています。
洋ゲーが昔は理不尽ゲーが多かったのに近年急速に面白くなってきたのもその辺に秘密があると思ってます。

国内でコンシューマゲームの市場が縮小してスマホゲーが拡大してるのも、スマホゲーがコンシューマゲームに比べて断然継続的で高速なリサーチと改善を繰り返してるからなのではないかと思ってます。
コンシューマゲームも勿論デバッグなどでリサーチは行いますが、製品を売らない事には1円の儲けも出ませんから早く売りたいので十分なリサーチ時間が取れるとは限りませんし、売った後はたとえユーザーの反応を見て改善してパッチを作っても儲けには繋がらないので販売後は改善の機会が無いケースが多いです。

一方スマホゲームは今日ユーザーで不評だった機能は明日に修正されてるくらいの速度感で常に運営されてます。
ゲームのリリースからサービス終了まで、常にリサーチ&改善が繰り返され続けてて、故にどんどん面白くなっているのだと思われます。

リサーチにしても課金率などの儲けに直結したデータが得られて施策次第で即反応がわかるのでリサーチ&改善のモチベーションはかなり高いです。

こういった、何か行動するとただちにその是非の反応が得られる環境と言うのはそれ自体がゲーム的でもあります。
マリオがクリボーに突っ込むとゲームオーバーになって怒られ、プレイヤーが改善してゴールまで辿り着くと褒められます。
この高速な学習プロセスはゲームの面白さの本質の一つでしょう。

ゲームから離れてみると、webサービスではA/Bテストを繰り返して客観的データに基づいて高速な改善が行われ、どんどん使いやすくなったりする例がありますね。

「小説家になろう」やpixivやtwitterでは、何か投稿するたびにすぐさま他のユーザーからの反応が得られます。
故にpixivなんかでは物凄いスピードで上達する人がいたり全体的なレベルも相当上がってる気がします。
これもある意味高速にリサーチ&改善のサイクルが回ってる一例でしょう。

独りよがりにならず、リサーチと改善をキッチリ行う事は本当に重要な事です。

リサーチ駆動プロジェクト

色々と話をしてきましたが、結局それがどのように宇宙さやかのプロジェクトページ立ち上げに繋がるのでしょうか。

人の助けになる事をしようとか、夢が色々あるとか、リサーチ駆動開発の事が私の頭の中でグルグル回ってましたが、じゃあ実際に自分が何をどう行動すればいいのかという方法論に落とし込むには…?

この前読んだ「反応しない練習」という本には、”判断するな”と書かれていました。
つまり自分が何をすべきかは、自分で判断するなという事…
例えばゲーム開発者がゲームを自分で完璧にリサーチできればユーザーにリサーチする必要は無くなりますが、現実的に自分で自分を判断する事は困難なのです。だから何をすべきかは自分じゃなくてみんなに判断してもらえばいい、それがたった一つのシンプルな答えだと思いました。

つまり方法としてはこうです。

まず、自分の夢の数だけプロジェクトページを立ち上げます。自分の夢が見える化されて、みんなに伝えられるようになります。
この時、自分がやりたい事だけプロジェクト化すべきです。やりたくない事はやるべきではないからです。

さて、どの夢から着手すべきか、そもそも着手すべきか否か、それは自分では判断しません。世に問いかけて判断してもらいます。
つまり、反響の大きいプロジェクトからやっていけばいいのです。
元々どのプロジェクトもやりたくてしょうがない奴なので、反響が大きければ自分と世の中の利害が一致する激アツな状況となります。

なぜ反響が大きい奴からやるのかというと、反響が大きいという事は人を助けるプロジェクトなので、理屈から言って叶う確率も儲かる確率も大きい事になります。
これで優先度がハッキリしました。
そもそも反響が大きいとやる気も出ますからね。
人気のプロジェクトを一通り片づける頃には多分私も歳を食ってると思いますが、その頃には残った人気のないプロジェクトもポケットマネーで片づけられるようになってたらいいなって感じです。

これがリサーチ駆動プロジェクトの手法です。

そして立ち上げたプロジェクトの第一号が宇宙さやかというわけです。

みなさんもリサーチ駆動プロジェクト、是非試してみてください。
夢をみんなに公開するのはすでに実現の第一歩です。(ちなみに夢を公開してたら誰かにパクられた場合は、その時は自分の代わりに夢を実現してくれてサンキューという事になります)