最近、twitterを眺めてると、vTuberについて言及してる人が増えたな~という感じがします。

vTuberが出始めた頃は、ちょっとバカにしてたようなアニメファンも多かったような気がしますが、今ではむしろアニメの話題よりvTuberの話題の方が多く見かける気がします。まあ、私の観測してるTLが偏ってる可能性もありますが。

ちなみにふたばちゃんねるにもいつの間にかvTuber板とホロライブ板ができてました。

何となくですが、日常系アニメのファンがその流れでvTuberにハマってる感じがしなくもないです。
もしかして、vTuberって日常アニメの需要を食っちゃってるんじゃないかな…?何となくそう思ってこのブログ記事を書く事にしました。

日常系アニメの流行について

vTuber云々の話の前に、それまでに日常系アニメが流行していた状況について、かいつまんで書いておく必要があるでしょう。

というわけで「“日常系アニメ”ヒットの法則」という本を読んで勉強しました。
この本は、2011年に書かれたもので、2009年~2010年のけいおん!アニメの大ヒットを受けて、そのヒットの理由を分析する…的な立ち位置の本でした。

日常系アニメというのは、あずまんが大王から始まり、らき☆すたけいおん!など、美少女達が登場して、起伏のある物語があまり無くて、彼女たちの日常を淡々と描くような作品群の事を指すようです。

どうして日常系アニメが流行っているのか?
著者は、ポストモダン思想の「大きな物語の崩壊」が関係していると指摘します。
ソ連の崩壊に始まり、サリン事件や阪神大震災、9.11テロ、アメリカのイラク戦争などなど、1990年以降は、今までの常識、価値観が覆るような出来事が次から次に起こりました。そのような時代には、もはや「大きな物語(宗教、イデオロギーなど、みんなが同じ価値観を共有してると信じさせてくれるもの)」が与えてくれる物語は通用しないというわけです。
だから今、物語の無い日常系アニメが流行ってるとの事。

さらに、コンテンツの流行の流れは、どんどん「コミュニケーション」重視になってきている事も指摘されてます。
例えばポケモンはRPGですが、ストーリーはオマケみたいなもので、ポケモンの収集、対戦がメインです。ポケモンを集めるためには他の人と通信して交換する必要がありますし、コミュニケーション性が重視されたゲームで、大ヒットしました。

それからMMOなどオンラインゲームが流行り始めましたが、MMOではもはやプレイの目的は完全に物語よりも他のプレイヤーとのコミュニケーションの方が大きくなってます。その流れでモンハンが出たりしました。

美少女ゲームもゲーム内の美少女とコミュニケーションするゲームと言えます。ときめきメモリアルは高校生活という「日常」を送りながらヒロインとの関係を深めていきます。

アダルトゲームにも「日常」要素が入ってきます。Keyが制作したToHeartではもはやエロシーンよりも「日常」が大きな要素を占めるようになりました。まあKeyのゲームにはしっかりした物語が存在するので日常系漫画とはちょっと違うかもしれません。

ToHeartのようなゲームから主人公の男を取っ払って日常部分だけを切り出したら、日常系漫画の始祖であるところのあずまんが大王が生まれた…みたいな事かもしれません。

それから、ラノベの文脈にも触れられています。スレイヤーズに代表されるラノベでは、アニメ風のイラストが多用されてます。そのせいか、段々と物語性よりもキャラクター性に重きが置かれ始め、「ラノベはキャラクターに依存しており、小説とイラストによってキャラクターを伝えるための道具に過ぎない」的な事を言ってる人までいるそうです。キャラが立ってると、他のファンと価値観を共有しやすくなってコミュニケーションが広がりますし、アニメ化もしやすくなります。この流れは涼宮ハルヒシリーズなどに続いていきます。

細かい作品の系譜についてはここでは説明をしませんが、参考になる系譜図が本に載ってたのでこれを引用だけさせていただきます。

AKB48のような新しいタイプのアイドルの出現にも触れられています。握手会で会えるアイドル、そして他の同好のファンとの交流もしやすくなります。

ここまで見ていくと、日常系アニメが生まれる土壌について分かってきます。
つまり、現代のコンテンツの一種の潮流として、①コンテンツ内容の変化 物語→キャラ同士の日常 ②ファン同士のコミュニケーション性の重視 つまり、コンテンツ内でもコンテンツ外でも両方でコミュニケーションが最重要視され始めているという事です。

日常系アニメが出てきた時期と言うのはSNSブログニコニコ動画が出てきた時期と一致します。
言うまでも無く、これらのツールによってファン同士のコミュニケーションは加速度的に広がりました。

twitterでスクショを貼ったりニコ動で切り抜き動画を上げる場合に、物語性が強い作品だと、作品を知らない人はコンテキスト(文脈)を理解できないですが、日常系なら物語が無い→コンテキストが必要ない→敷居が低いので、日常系作品はネットでシェアするのに有利と言えます。

ここまで述べたような、ファンのニーズの変化とは別の観点として、アニメ制作側の都合の変化の話もあります。

アニメのビジネスモデルの変化

私は結構前から疑問に思ってたんですが、昔はアニメは夕方に放送されていた気がしますが、そういうアニメは最近はめっきり減って、ジャンプアニメとかまで深夜に放送されるようになってますよね?例えば鬼滅も深夜アニメでした。
そして、昔やってたデジモンとかのアニメは1年間(50話くらい)放送されていましたが、深夜アニメは基本、1クール(12~13話)の放送です。
どうしてそんな変化が起きたんだろう?
その疑問の答えもこの本に書かれていました。つまり、アニメのビジネスモデルに変化が起きているという事です。

日本のアニメビジネスは、元々、ディズニーを参考にして構築した、キャラクタービジネスが中心だったようです。
例えばキャラクターの名前が付いたお菓子を売るといった事です。今でも仮面ライダーのカレー、フィッシュソーセージ、グミ、チョコなどが売られてますよね。つまりそういったキャラクター商品の会社が番組のスポンサーになっていたという事です。

ようするに、アニメ番組自体はキャラクター商品の宣伝としての要素が強かったわけです。
お子様に広く認知してもらうために、ゴールデンタイムに放送する必要がありましたし、1年間とか長い期間放送し続ける必要もありました。

しかし、これはハイリスクハイリターンで危険の大きいビジネスモデルでした。
まず、ゴールデンタイムに1年間アニメを放送し続けると、広告枠の料金とアニメの制作費は膨大なものになります。様々なキャラクター商品の開発費もかかりますし、お子様に売るものなので、単価は上げられません。
もしもアニメがつまらなくてウケなかったら、キャラ商品も売れず、あっけなく全てが崩壊してしまいます。

転機が起きたのは、1980年代からです。
家庭用ビデオ、LD、DVDなどの映像メディアが登場しました。

それにより、アニメそれ自体を直接商品(DVD、ブルーレイ)にして売る事が出来るようになりました。
DVDは、子供向けキャラ商品より採算性に優れています。
キャラビジネスアニメは数百万人にリーチする必要がありましたが、DVDなら数万人が買ってくれれば採算が取れます。

そんな訳で、ゴールデンタイムに放送する必要が無くなり、放送枠が安い深夜帯に移行しました。深夜枠に移動した事で、ゴールデンタイムよりも、過激な内容や、挑戦的な内容が流せるようになりました。そして長期間放送する必要も無くなったので、1クール放送が主流になりました。

アニメの内容も、ターゲットが子供から大人(DVDを買うお金を持ってる)にシフトしたので、内容も大人向け(オタク向け?)になっていきました。

という具合で、これが夕方放送のアニメが減って深夜アニメが増えた背景という事でした。

これは好ましい変化と言えるのではないでしょうか?
キャラビジネスアニメは子供にキャラ商品を買ってもらうビジネスですが、子供に売るというのは実質的にその子のお母さんに買ってもらう事を意味しており、つまりお母さんに嫌われてはいけないといったしがらみがあります。
例えばかつてボボボーボ・ボーボボのアニメがありましたが、当初は19:30のゴールデンタイムに放送開始しましたが、いくら子供には人気だったとしても、内容がシュール過ぎて子供に見せたくないと親御さんに思われてしまいました。次第に枠移動や打ち切りの憂き目にあい、最終的には全てのスポンサーを失う事態になりました。

DVDビジネスのアニメなら、こういった諸々のしがらみを気にせず、とにかく優れた内容のアニメさえ作れば商売になるわけです。それって健全ですよね?

と言いたいところですが、話はそう簡単ではないようです。
色々なアニメが制作されるうちに、「どうやら面白いアニメを作れば売れるというわけではないらしいぞ?」という事が判明してきました。

ストーリーが面白いアニメじゃなくて、キャラに萌えるアニメの方が売れるようなのです。
あと、精神的に疲れている現代の社会人は、もはや起伏の大きいストーリーに精神的に耐えられないので、事件などが何も起こらない日常系作品しか見れないという話もあると思います。

まあそんなわけで、深夜アニメで日常系作品がコンスタントに生まれるようになったのです。

けいおん!の大ヒット

そういう状況の中で、京アニが制作したけいおん!のアニメは、それまでの日常系作品と比べてもちょっと異例の大ヒットを生みました。

この本では、けいおん!が大ヒットしたのは、楽曲が果たした役割が大きいとしています。

そもそも京アニが何故けいおん!を制作する事にしたのか?京アニはそれまでもハルヒやらきすたで楽曲をヒットさせた経験がありますから、もっと楽曲要素を押し出せばアツいんじゃないかないか?そう思ったのかもしれません。バンド活動を扱っている日常系作品であるけいおん!は持ってこいの作品だったと言えます。

けいおん!では関連楽曲が次々とCD化されて、オリコンチャートにランクインしまくりました。

さらに斬新な試みとして、けいおん!の声優に楽器を練習してもらって、リアルライブをやろう!という企画を始めて、これも大好評だったようです。
これはその後の声優ライブの流れを生んだのかもしれません。

その後の状況

「“日常系アニメ”ヒットの法則」は2011年に書かれた本なので、けいおん!までの話しか書かれてませんが、その後の10年間で色々と状況が変わってきています。

残念ながら、アニメDVDの販売数は減少の一途を辿っているようです。
地デジ放送と地デジレコーダーが普及して以来、もうDVDを買わなくても高画質のアニメが録画で何時でも観れるようになりました。

DVDでアニメそのものを商品化する事ができたけど、地デジでアニメ自体は無料で観れるので、DVDを買う理由は無くなりました。厄介な状況です。

そもそも今となってはDVDを観るのにイチイチディスクを入れ替える作業が億劫でさえあります。プライムビデオ、ネトフリ、dアニメなどのサブスクで充実したラインナップのアニメが観れるので、それで満足してる人も多いと思います。私もそうです。

ネトフリは独自制作のアニメに潤沢な予算を出してくれるみたいですが、他のアニメはDVDが売れていた頃と比べると、サブスク中心のビジネスの利益は悪化してるんじゃないでしょうか。

詳しいデータは無いですが、アニメビジネスは苦境に立たされていそうです。

音楽ビジネスにも似たような流れがありました。
一時期、音楽はNapstarという違法シェアソフトのせいでまったく売れなくなって、危機的状況に陥ってました。
それから、Spotifyのようなサブスクサービスが出てきて、音楽業界も、タダで聴かれるよりはマシだという事でそこに乗っかり、めでたく違法シェアを駆逐できたわけです。

が、CDが一杯売れていた頃と比べると、サブスクサービスでの売り上げはちっぽけな物になってしまいました。

というわけで、現在の音楽ビジネスは、Spotifyなどで大勢の人に楽曲を周知してもらって、アーティストがライブをやって、チケット代や物販で儲けるというビジネスにシフトしてきているようです。

で、アニメの話に戻りますが、アニメでも音楽と似たようなライブビジネスへのシフトが起きているかもしれません。

今ググった所、「アニメライブのビジネス構造について」という資料が見つかりました。

https://www.u-bunkyo.ac.jp/center/library/067-080%EF%BC%88%E5%85%AC%E9%87%8E%EF%BC%89.pdf#search=’2.5%E6%AC%A1%E5%85%83%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB+%E5%A3%B2%E3%82%8A%E4%B8%8A%E3%81%92′

アニメライブの一つに2.5次元ミュージカルというものがありますが、DVDの売り上げ低迷に反比例するように、観客動員数が増えているとの事です。

日常系アニメの話のまとめ

さて、ここまで「“日常系アニメ”ヒットの法則」の内容を元に、長々と書いてしまいましたが、話をまとめると、

①コンテンツの潮流は、コミュニケーション志向になってきている。ときメモみたいに画面の中のキャラとコミュニケーションするパターンと、画面外でファン同士でコミュニケーションするパターンがある

②ブログやSNSの登場で、ファン同士のネット上コミュニケーションは恐ろしく加速した。日常系アニメはコンテキストが無いのでtwitterや動画サイトでシェアするのに有利だった

③アニメのビジネスモデルの変化により、アニメの作品そのものをDVDとして売り上げが立てられるようになった。DVDが売れるアニメは、ストーリーが面白い物よりキャラクターに萌えられるものである事が分かった。

④地デジとレコーダーの普及によって、DVDの売り上げはどんどん低迷している。アニメはライブビジネスに手を出して打開しようとしている。

まあこんなところでしょう。

アニメの脱構築

結論に走る前に、ここで日常系作品はそれまでの漫画、アニメから何を”脱構築”したのだろう?という話をしてみたい。

脱構築って何?というと、これはポストモダンの話でよく出てくるワードです。
意味としては、「あるモノについて、まずそのモノをバラバラに分解して、良さそうなパーツだけを拾って別の物を組み立て直す」みたいな事です。

日常系作品が成し遂げたのは、それまでの「アニメには面白いストーリーが必要不可欠!」みたいな思い込みを脱構築した事になります。アニメには必ずしもストーリーなんて必要無かったんだ!というわけです。

セカイ系作品も何かを脱構築してるのかもしれません。「アニメは必ずしも設定を全部説明しなくてもいいんだ!」みたいな感じでしょうか。

深夜アニメも、それまでの子供向けアニメから脱構築したものと言えるかもしれません。「アニメは別にキャラ商品で稼ぐ必要は無いんだ!」という感じです。

一体、アニメの脱構築というのはどういうプロセスで起きるのでしょうか?
それについて考えてみたものの、正直よく分かりませんでした。時代の変化により、ビジネス環境が変わることなどが影響するのかもしれません。

ひとつ言えるのは、これから先もアニメの脱構築は起き続けるだろうという事です。(例えば最近だとなろう系アニメが流行ってます)

vTuberは日常系アニメを脱構築したのか?

さて、ようやく本題のvTuberの話に入ります。
大体ここまでの流れを読んで、すでに私が言わんとする事が分かってきてる人もいるかもしれません。

つまり、vTuberって日常系アニメを脱構築した存在と言えるしれない…という話です。

どういうこと!?

日常系アニメは、それまで必要不可欠だと思われていたストーリーの必要性を否定しました。
「よく考えるとアニメってストーリー無くても良くね?」という訳です。
それにより、日常系アニメはひたすらキャラ萌えに特化したコンテンツになりました。

vTuberは、さらにその上を行き、”そもそもアニメである必要無くね?”という主張を突きつけてきました。アニメでなくなるというアニメの究極的脱構築を成し遂げたのがvTuberです。

「何言ってんだ?vTuber動画と日常系アニメじゃ内容が全然違うじゃん!」と思われるかもしれませんが、どちらもキャラクターを立てる事を最優先にしているという意味では同じなのです。

以前のブログ記事でも書きましたが、読者にキャラクターの魅力を伝えるには、キャラのアクションとリアクションの積み重ねを見せる事が必要になります。まんがタイムきららの作品フォーマットなら、キャラのアクションとリアクションを強制的に大量に積み重ねる事が出来ます。
だから”キャラを立てる”という目的のために”日常系”という手段が用いられているのです。

”キャラを立てる”という目的さえ達成できるなら、必ずしも日常系の内容をそのままなぞる必要は無いと言えます。

vTuberは何故キャラが立つのか?

私はvTuberが出現した当初、これはアニメの置き換えにはならないだろうな…と思ってました。

例えばキズナアイさんの初期の動画を観てもらえば分かりますが、vTuber動画はどうしても一人芝居みたいな感じになってしまいます。

私はキャラクターというのは相対的なものなので、比較対象になる他のキャラと掛け合いとかしないとキャラが立ちはしないだろう…そんな風に思っていました。
キャラが立つにはアクションとリアクションが大事なのですが、一人でボケとツッコミができないように、一人ではアクションとリアクションはできません。

しかし、vTuberはやがてこの問題を克服する秘密兵器を導入しました。

それは、ゲーム実況です。

ゲームなら、一人でもゲームに対してアクションやリアクションをする事が可能になります!
ですのでゲームで遊んでる動画を観ているだけで、視聴者はvTuberのキャラをどんどん理解していけるってわけです。
ですから、人気vTuberはすべからくゲーム実況をやっているハズです。vTuberがゲーム実況する事はほとんど必須要件です。キャラを立てるためにゲーム実況が必要不可欠だからです。

そんなわけで、ゲーム実況という秘密兵器を手にしたvTuberは、日常系アニメと同じくらいのキャラ立ちを可能にしました。

vTuberは動画制作コスパがいい

アニメは一話あたりの制作費用は1000万~1500万円くらいかかるといわれてます。
結構高額ですよね。

これをペイしようと思ったら、DVDが1万枚くらい売れないと困るという事になります。

それに対して、vTuberはどうでしょうか。

例えば、トップレベルの個人vTuber勢であるところのぽんぽこちゃんねるについて見てみます。
ぽんぽこちゃんねるの恐ろしい所は、基本的に毎日動画がアップされているという事です。
アニメだと毎週でさえ相当しんどいのに、毎日なんて絶対不可能ですよね。

ぽんぽこちゃんねるの1月頃の一週間の動画7本について調べたところ、のべ再生数は478,613回、動画再生時間の合計は1:16:28でした。

たった一週間、ぽんぽこさんとピーナッツ君さんの2人でこれだけのボリュームのコンテンツを生み出して沢山の人に見られている…凄まじい生産性だと思いませんか?
それに、ぽんぽこちゃんねるの動画は面白いですし(個人の感想)

しかし、収益的にはどうなんでしょうか?
ユーチューバーの動画の収益は、大体1再生辺り0.1円だと言われてます。
ぽんぽこちゃんねるの一週間の再生数が48万だと、収益は4万8千円くらいという事になります。
いくらvTuberの生産性が高いとは言え、毎日10分の動画を収録、編集しようとすると、一日中働かないと間に合わないかもしれません。

土日も毎日働きづめで一週間で4万8千円、しかも2人で折半と考えると…あんま割のいい商売じゃないかもしれないという気もしますね。
しかし、地道に活動を続けてチャンネル登録数が2倍、3倍に増えて、収入が2倍、3倍と増えていくとするとどうでしょうか?
今こつこつ頑張る事で、あとあと大きな利益を手にすることができる…そういう夢のあるビジネスという事です。

もちろん、vTuberの収益は動画の広告収入以外にも、企業案件動画の収入や、コラボグッズの収益、あるいは自作グッズの売り上げなどもあるので、実際にはもっと上がるはずです。

ここでは「vTuberはアニメ制作より簡単に儲かる!」みたいなニュアンスの話に持っていきたかったんですが、数字を調べてみると思ったよりそうでもなさそうですね…。

さておき、動画の生産性に目を向けると、たった二人で一週間(14人日)で1時間以上のコンテンツを生産できるのは凄すぎますね。

一方アニメはどんなもんなのかと言うと、「アニメ 工数」でググっても、分かりませんでした。アニメは工数じゃなくて単価でやっているからだそうです。ためしに異世界ピクニック1話のスタッフロールの人数を数えてみたら、100人弱が関わっているようです。さらに協力CGスタジオの名前も一杯出てきたので、膨大な人数が制作に関わってると思われます。

まあ、単にコンテンツ時間あたりの生産性でvTuberとアニメを比較したらアニメファンには怒られるでしょうね。
「アニメの方が一杯キャラが出てくるし、背景も綺麗だし、メッチャカッコいいアクションができるけど、vTuberにはそれがない!」という意見もあるでしょう。

3DモデルのvTuberは、VRデバイスやVICONなどのモーキャプ設備を使用して、常時モーションキャプチャーして収録しています。
ですので、例えば10秒間のシーンを収録するのに、アニメだと24コマ×10秒で240コマ、まあリミテッドなので節約したとして20コマくらいの作画が必要になります。これだけで丸一日消費するかもしれません。まあ、とりあえず12時間かかるとしましょうか。
大して、vTuberはリアルタイムでモーキャプしてるだけなので、10秒の収録に10秒しかかかりません。
比較すると、vTuberの生産性はアニメの4320倍となりますね。

逆に言えば、人間にできないようなアクションは、モーキャプできないのでvTuberにはできない事になります。
また、たとえばプリキュアみたいに5人組で活動するvTuberがいれば、にぎやかで面白そうに思えますが、実際はそういうvTuberは見当たりません。何故か?
ぽんぽこちゃんねるのように、毎日レベルのペースで動画を制作するには、それこそ毎日レベルで誰かの家に集合して収録するハメになります。いくら何でも5人もいればそれぞれに都合というものがあるので、毎日集合するなんて現実的ではありません。

何故ぽんぽこちゃんねるが毎日2人で収録できるのか?というと、それはぽんぽこさんとピーナッツ君さんが実の兄妹だからです。同様に、おめシスも2人で活動していますが、それは二人が実の双子(おそらく)だから可能だったという事です。
結局、ゲーム実況という秘密兵器を駆使したライバー以外は、キャラを立てるには複数人で活動した方が圧倒的有利なのです。キャラクター性というのは相対的なものなので、複数人いれば、もう一人と比べてこっちは金が好き、とか、こっちは遊戯王が好き、とかで差分がハッキリしてきます。この差分こそがキャラクター性だとも言えます。

で、それが分かってるならどうしてぽんぽこちゃんねるやおめシスみたいな2人組vTuberが溢れ返ってないのか?というと、いくら家族でも、相当仲のいい相手で、しかもvTuberに理解があって、さらに二人とも相当ヒマ、という条件をクリアできるケースは滅多にないからでしょう。

ついでにvTuberの背景についても触れますが、vTuberの始祖であるキズナアイさんの頃から、vTuberの背景はシンプルにする伝統ができてる…気がします。
キズナアイさんの背景は真っ白ですが、なぜなのか?と言うと、下手に3Dの背景を置くと、”ゲーム画面”みたいに見えちゃうから、ゲームと誤解されるのを嫌ったから。という仮説を聞いた事があります。

話を戻しますが、たしかにvTuberはプリキュアみたいなバッキバキのアクションアニメと比べるとできない事も多いです。
が、この記事では日常アニメとの比較です。日常系アニメではそんなにアクションしません。
日常アニメは、”キャラ立ち”に特化させるために、それまでのアニメからストーリーを捨ててしまいました。

それに対して、vTuberは、もはやアニメという舞台装置さえ捨て去って、”キャラだけ“のコンテンツとなり、ゲーム実況や2人組を駆使してキャラ立ち性能も日常系アニメに負けてません。

この状況に対して日常系アニメはどう答えていけばいいんでしょうか?

ここでの結論:vTuberは日常系アニメの4320倍の生産性を持っていて、キャラ立ちスペックも実は日常アニメに負けてない

vTuberは配信から直接収益を上げられる!

先ほどは、動画メインのぽんぽこちゃんねるについて書きましたが、vTuberには動画メイン勢のほかに、ライブメインで活動してる人達(ライバー)もいます。

動画メイン勢と比べると、ライバーは一つの圧倒的メリットを持っています。

それは、「スーパーチャット」です。要するに投げ銭です。

Youtubeライブではスーパーチャットを受けられます。普通の動画では受けられません。(ただしプレミア公開すれば受けられる)

スパチャの収益性がどれくらい凄いのかは、例えばこちらを見てもらえば分かるかもしれません。

vTuberはライブ配信で何をやってるんだろう?というと、ほとんどのケースではゲーム実況をやってます。

どうしてvTuberはそんなにゲーム実況一辺倒なんだろう?というと、先ほども言った通り、vTuberがキャラを立てるにはゲーム実況するしかないので、自然と上位陣はゲーム実況してる人ばかりになるというのがあるでしょう。
そして、そもそもvTuberは雑談かゲーム実況くらいしかできる事が無いのです。
例えば現実の食べ物を食べたり、おもちゃを持ったりする事は”普通は”できません。
ですので、ユーチューバーに比べてvTuberはできる企画に大幅に制限があります。

おめシスは、高い技術力と様々な工夫でその辺の事情を乗り越えています。
例えば、何らかの技術でバーチャルと現実世界を合成できる仕組みを作って、vTuberなのに現実のおもちゃやガンプラを紹介できるようにしています。
さらに、おめシスは、バーチャルなのを逆手にとって、Unityを駆使して逆に生身のユーチューバーにはできないようなバーチャルならではの企画をよくやってます。面白いです(個人の感想)

おめシスやぽんぽこちゃんねるは動画メイン勢なので、広告収益が頼りになります。スパチャが儲かるならどうしてもっとライブ配信しないんだろう?(余計なお世話ですが)というと、たとえばぽんぽこさんは特に喋りが流暢というわけではないのですが、動画では編集しまくってテンポよく見せているそうです。つまり生配信が得意ではないという事でしょう。

ライブ配信は、決してラクして儲かるというものではありません。
向いている人と向いてない人がいます。そして、努力も必要です。
まず、毎日何時間もゲームで遊んで実況するのが苦痛な人だとできません。ゲームが大好きな事が前提です。
また、自分の素のキャラクターを曝け出して勝負するハメになります。キャラを作ろうとしても、毎日長時間、ずっと演技している訳には行かないからです。
そもそも、ゲームをやってると、ついつい自分の素のリアクションが出てしまうものです。

そして、そうやって出てしまった自分の素のキャラが、視聴者にウケるとは限りません。スパチャしたくなるキャラとそうでないキャラというのはやはりあると思います。

ついでに言うと、できればゲームプレイが上手い必要もあります。下手なゲームプレイを観ていると、どうしてもイライラしてしまうものだからです。

さておき、深夜アニメがDVDの普及によってキャラビジネスをしなくても作品を直接売る事が出来るようになったのと同じように、vTuberもスパチャによって、広告収益以外に視聴者から直接投げ銭を受けられるようになったという事です。

ところで、ライブの視聴者は、別にタダで全部ライブを観れるのに、スパチャするモチベーションは何なんだろう?という疑問があるかもしれません。
私もあまりスパチャしないので、スパチャする心理についてハッキリした事は言えません。

しかし、逆に言えば日常アニメだって、地デジで録画すればいつでも観れるのに、どうしてそれでもDVDを買うんだろう?という話です。

思うに、スパチャするのもDVDを買うのも、「そのコンテンツが好きで、応援したいから」という事ではないでしょうか。

ここでの結論:深夜アニメはキャラビジネスを脱却して、アニメそのものをDVDとして売れるようになって、採算性が上がった。しかしvTuberはさらに上を行って、スパチャで視聴者から直接マネタイズできる

vTuberはtwitterをやってる!

さきほど、「最近のコンテンツの潮流は、コミュニケーション志向であり、それを突き詰めた結果、日常系アニメが生まれた」という話をしました。

コミュニケーション志向という面でも、vTuberは日常系アニメの先を行ってます。

vTuberは自分でtwitterをやってます。

日常系アニメはtwitterでシェアしやすい特徴を持ってますが、vTuberはそもそも本人がtwitterにいます。なんなら本人にリプライを送る事も誰でもできます。
どちらがコミュニケーション志向で上を行ってるかは明らかです。

vTuberは直接コミュニケーションができるコンテンツなのです。

動画にコメントを付けると、vTuberがハートを返してくれたりします。

さらに、ライブ配信では、スパチャすると本人がその場で読み上げてくれることもあります。
このリアルタイムな双方向性は、他のどんなコンテンツより先を行っていると言えるかもしれません。

vTuberはコミュニケーション志向という意味ではダントツ最強コンテンツです。

また、ライバーは毎日何時間もゲーム実況して、全部アーカイブ動画になりますが、いくら何でも毎日全部追いかけるのは、熱心なファンでない限り難しいです。

しかし、vTuberを布教するために、ライブ配信から面白い所だけを切り抜いてまとめ動画を作ってくれる人がいます。そのまとめ動画がバズッて、新たなファンが生まれたりします。
好きなvTuberのファンアートを描く絵師さんも一杯います。ファンアートに対してvTuber本人がリアクションをくれたりする事もあり、それは絵師さんも嬉しいですからますますファンアートを描きます。
そのような、ファンコミュニティとエコシステムがvTuberには存在します。

ここでの結論:日常系アニメはコミュニケーション志向を極めたアニメだったが、vTuberはそのはるか先を行ってしまってる

vTuberは他のコンテンツに乗っかりやすい

普通、アニメの中に勝手に実在する商品とかを出してはいけません。
登場させる必要があるなら、イチイチ権利者に許可を取る必要があります。

それに対して、vTuberは実在商品を勝手にレビューしたり、ゲームを実況したり、他人の歌を勝手に歌ったりしていますよね。

どうしてアニメにできない事をvTuberはできるんだろう?(ハイスコアガール騒動では無許可でSNKのゲーム出しまくったのが怒られて書類送検される人まで出たというのに)

元々、普通のユーチューバーがおもちゃや食べ物のレビュー動画を作ってましたが、権利者はそんな動画をアップされても別に損しませんし、宣伝になって売り上げが上がるだけなので、どうぞやってくださいって感じでした。ゲーム実況もおおむねそんな感じでした。
そういうわけで、Youtube上では商品やゲームを扱っても大丈夫な基盤が形成されていました。
歌についても、すでにYoutubeとJASRACは包括契約を結んでおり、誰でも歌ってみた動画を上げられるように整えられていました。

vTuberは、「バーチャルなユーチューバーですよ」という建て付けをアピールする事で、そういう土壌にフリーライドする事に成功したと言えます。

vTuberは今流行ってる商品を動画に出したり、流行ってる歌を歌ったりする事で、Youtubeのアルゴリズムでレコメンドされやすくなり、バイラル的に圧倒的に有利です。
こういうのはアニメでは絶対にできない事ですね。

ちなみに、企業所属vTuberとゲーム会社との間でトラブルが発生した事もありました。
ゲーム会社からすると、「個人のユーチューバーやvTuberはともかく、企業がウチのゲーム使って勝手に金儲けするのは許さん!」というわけです。
何しろvTuberというのは出てきたばかりで、何がシロで何がグレー、何がクロなのか、お互い手探りだったのだと思います。
紆余曲折を経て、今は大体、vTuber企業はゲーム会社と個別に相談して利益分配の契約を結ぶのが基本になってきてるようです。

そういえば、アニメのキャラがvTuberを始めた!みたいな場合は諸々の権利関係はどうなるのでしょうか。
例えば、ウマ娘のゴルシがvTuberやってましたよね。今ザックリ動画一覧を眺めた感じでは、現実の商品出したりゲーム実況したりはしないで、無難な企画をやっているようで、権利関係には相当慎重になってるみたいでした。

ちなみに、ここまで考えると、だったらあたかもvTuberって体で、中身は実質アニメ。みたいな作りの場合、実在商品とか出していいのか?という話ですが、Youtubeに動画上げるだけならセーフでしょうけど、その動画をまとめてDVDにして売ろう!とか、地上波で流そう!という段階でアウトになる気がします。

ここでの結論:アニメは権利関係はガチガチに縛られてるけど、vTuberは比較的に好き放題出来て、バイラル的にも有利

vTuberはライブビジネスと相性抜群!

先ほど、けいおん!は日常系アニメに音楽の要素を載せたら大ヒットした!という話をしました。

では、vTuberはどうなんでしょうか?
もちろんvTuberでも音楽要素はアツいです。

アニメだと楽曲はオリジナルでお金をかけて制作する必要がありますが、vTuberは”歌ってみた動画”とかで流行ってる歌を好き放題歌えます。

さらに、vTuberのライブビジネスも相当盛り上がっています!
ここでいうライブというのは、ゲーム実況のライブ配信の事ではなく、音楽ライブの事です。(まあライブ配信で歌うvTuberもいるけど)

そういえば、vTuber黎明期は、歌を歌えるvTuberって相当特殊スキルみたいな扱いだった気がします。
当時はときのそらさんや富士葵さんが歌が上手くて凄い!という感じでした。
しかし、vTuberが音楽ライブをやる風潮になってくると、全然歌を歌うキャラじゃなかったようなvTuberも誰も彼もが舞台に立って歌うようになっていった気がします。
例えば、キズナアイさんも今では音楽ライブをやっています。
まあそれだけ、音楽ビジネス、ライブビジネスがアツいという事かもしれません。(二次元キャラの音楽ライブといえば、vTuber以前だと、初音ミクさんのリアルライブが大盛況でしたね。なんとなくあの感じを継承してる気がします)

vTuberのライブ配信といっても2種類あって、現実のライブハウスなどの会場でキャラクターをスクリーン投影するARライブ、もう一つはVR世界でライブをするVRライブです。
あるいは普通にYoutubeライブやニコ生で動画として音楽ライブをするパターンもあります。(ARライブを動画サイトでも同時配信するパターンもあります)

vTuberは元々モーキャプ技術でリアルタイム3Dライブ配信を行っていたので、その技術が音楽ライブでもそのまま活かせました。

現実でもバーチャルでも臨機応変に対応できるという意味では、人間のアーティストやアニメの2.5次元ミュージカルよりも柔軟と言えるかもしれません。

アニメはDVDの売り上げが低迷して、ライブビジネスに活路を見出しているという話をしましたが、そのライブビジネスもコロナ禍の影響で難しくなってしまいました。
その点、vTuberもARライブは難しくなってしまいましたが、じゃあVRライブにしようか。という風に、柔軟に対応できています。

ここでの結論:アニメはDVDの低迷に伴いライブビジネスにシフトしていっているが、vTuberは普段のキャラクターのままライブができて、音楽ライブと相性抜群

vTuberはグローバルでウケる可能性を持つ

vTuberはバーチャルキャラがユーチューバーをやるという建付けですが、ユーチューバーはもちろんYoutubeの文化です。

ニコニコ動画は日本の文化って感じですが、Youtubeは英語圏の文化って感じでしょう。
そういうわけで、vTuberはもともと英語圏との文化的相性が良かった…のかもしれません。

vTuberはややこしいコンテキストがほぼ無いので、バイラルしやすいのですが、それは海外の人にとっても取っつきやすい事を意味します。

何が言いたいかというと、今ではvTuberは英語圏のファンも多いという事です。
ホロライブ所属vTuberの動画のコメ欄とか見てみてください。ほとんど英語コメントで埋め尽くされてたりします。

以前はこんな事になるとは想像もしてませんでした。vTuberはあまりにも日本的すぎると思ってたからです。

どういう流れでホロライブが英語圏にウケていったのか?というのは、私も詳しいわけではありませんが、まずさくらみこさんのGTA5実況→ころねさんのDOOM実況→桐生ココさん→ホロライブENのサメみたいな流れで広まっていった…ようです。

ホロライブは英語圏にウケる前に中国でもウケている時期がありましたが、それについては色々と揉めたりしたようです。

まあつまり、意外な事にvTuberはグローバルでウケる可能性を秘めていたというわけです。
何故なら、vTuberという建て付けは、元をたどるとYoutubeという英語圏の文化にルーツを持っているから…でしょう。

日本のローカルな市場にとどまっているよりは、世界のグローバルな市場にアクセスできる方が、当然有利です。

ここでの結論:vTuberはやり方によってはグローバルにバイラルしてメチャクチャ儲かる…かもしれない

最終結論

こうしてみると、日常系アニメのファンがvTuberに流れるというのは必然的な帰結だったという気がしてきますね。

日常系アニメが視聴者に与えるものは、”コミュニケーション”と”キャラ萌え”だったわけですが、vTuberも”キャラ萌え”を与えてくれますし、”コミュニケーション”については数段先を行っています。何しろキャラクターと直接コミュニケーションできるのですから。

会えるアイドルならぬ、会えるキャラといったところでしょうか。

バイラル性能や、ライブビジネスとの相性についても、vTuberは日常系アニメの上を行ってるようです。

「vTuberは日常系アニメを駆逐するかもしれない」という仮説が正しいかどうかは、これからの市場の成り行きが答えを出してくれるでしょう。
もし本当にそうだった場合に、日常系アニメはこの先どうすればいいんだろう?という話ですが、それはやっぱり、vTuberが与えてくれないものを与えるしかないでしょう。

それが何か?と言われるとハッキリしませんが、例えばvTuberができないようなバキバキのアクションをやるとか、あるいはやっぱり、ストーリー志向への回帰かもしれません。

そもそも、日常系アニメがストーリーを捨てたと言っても、ストーリーが必要ないアニメファンもいたという話で、逆にストーリーを求めてやまないアニメファンもいるはずなのです。
例えば最近なろう系のアニメが人気ですが、これも日常系アニメへの反動なのかもしれません。

(蛇足ですが、vTuberにはストーリーは無いとしてますが、実際にはストーリーが用意されてたりもします。例えば、企業所属のvTuberは最初はLive2Dモデルですが、人気が出てくると3Dモデルが用意され、お披露目配信されて、さらに人気が出ると新衣装とそのお披露目配信、最終的にはステージに立って音楽ライブをやる…そういう流れが一種のサクセスストーリーになってます。このストーリーが実現するかはファンの応援次第なのです。)

最近の日常系作品だと、たとえばゆるキャンが流行ってますが、vTuberにキャンプさせるわけには行かないので、こういう風にvTuberには不可能な企画で戦うというのも有効だと思います。

今回の記事では、日常系アニメとvTuberの共通点について着目していますが、逆に、日常系アニメには存在するけど、vTuberには無い要素とかもあります。
例えば、”聖地巡礼”です。らき☆すたやガルパンでは聖地巡礼が盛んになりましたが、vTuberには当然っちゃ当然ですが、聖地はありません。
vTuber側も、逆に日常系アニメを参考にして要素を取り入れてみるのもアリかもしれません。