DMMブックスが空前の全作品7割引キャンペーン
散々バズッてたのでご存知の人が多いと思いますが、この前DMMブックスで、「初回購入の方のみ、全作品7割引!100冊まで」というキャンペーンが行われていました。
知らなかった人は記事を書くのが遅れてすいません。キャンペーン期間中はどの本を買おうか考えるのに精いっぱいで記事どころじゃなかった。
私は最終的に95冊くらい買ってしまいました。どんな本を買ったのかというとこんな感じ。
総額175,364円が7割引きで52,609円も払ってしまいました。
こんなに積み本増やしてどうするの?と思われるかもしれませんが、今回のキャンペーンの醍醐味は、買った本を読むかどうかはともかく、どの本を買うべきか考えるのが一種のパズルみたいでたのしかったと思います。
普通のkindleでのセールなどと違って今回のキャンペーンの特殊なポイントは、
・ストア内の全ての本が7割引きで買える
・ただし初回購入だけなので、まとめて買う必要がある。
・100冊が上限
という事です。
このような条件があるので、例えば漫画を買おうと思っても、「読んだことなくて面白いか分からない漫画をまとめて全巻買っちゃうのはちょっと…。しかし、中途半端な巻数を買って残りを定価で買い直すハメになるのも…」みたいなジレンマが生じます。
さらに、DMMで本を買い込んでしまうと、買った電書がKindleなどの複数アプリに分散してしまい、管理がやや面倒になるという問題もあります。
そして、Kindle端末ではKindleの本しか読めませんから、DMMで活字本を買ってもPCやスマホ、iPadで読むハメになるという話もあります。(私はKindle端末を持ってませんが、次にセール来たら買うつもりでした)
だから活字本は避けるべきか?
そんな感じで色々と悩ましいのですが、しかし7割引は爆アドなので、アレコレ悩むのがたのしくもあります。
そもそも紙の本と電子書籍にそれぞれメリット、デメリットがありますよね。
紙の本のメリットは、
・読みやすい(紙の本は人間が読むデバイスとして優れている。ページをめくるのがインターフェースとして直感的。今全体のどの辺を読んでるのか分かりやすい)
・電池切れたりしない
・真の意味で所有できる。つまり、譲渡や売買ができるし、勝手に没収されたりしない(電子書籍は譲渡も売買もできないので、所有しているとは言えない。もしストアがサービス終了したら全部ロストしてしまうかも)
・電子書籍はストアプラットフォームごとにアプリが分散してウザい。各社のアプリのダメな仕様に苦しめられるハメになったりする。
電子書籍のメリットは、
・どんだけ読んでもボロボロになったり破れたりしない
・文字をでっかく表示できるから将来視力が落ちても読めそう
・場所を取らない(たとえば紙の本の本棚が部屋にあると、その本棚のスペース分も毎月家賃コストを払うハメになっている)
・マーカーを付けられる。マーカーを付けた個所はリスト化されて一覧にできる
・全文検索できる
・PCやスマホなど、大抵のデバイスで見れる。紙の本より軽い端末で読める
・いつでもどこでも見れる
・一つの端末に大量の本が入れられる
色々な違いはあるものの、個人的には好きな漫画とかは紙の本で欲しいと思ってます。
紙の漫画って、半分くらいはファングッズ的な意味合いがありますね。持ってるだけで嬉しい。電書だと純粋な情報だけなので、持ってる事の満足感がまったく無いですね。
だから、個人的には電子書籍は紙の本の半分くらいの価値かな~というイメージです。
ついでに言えば、KindleはAmazonのプラットフォームなので、10年や20年ではサービス終了しなさそうな安心感がなんとなくありますが、他のプラットフォームは有象無象という感じで、いずれサービス終了しちゃったら購入した電子書籍が全ロスしてしまうんじゃないか?という不安があります。
諸々を全部考慮すると、
・DMMブックスはKindleよりサービス継続の信頼性が分からないので、決定版、保存版みたいな本の買い方はできなそう。ほどほどにいつでも読み返したいような本を買うのが良さそう。つまり、技術書とか事典、辞書、図書館で借りて一度読んだけどまた読み返したい実用書などがいいのでは。
・なんとなく読みたいな~と思ってたものの、買えてなかった漫画を買うと良さそう
・どうせKindle端末で読めないなら、Kindle端末で読んでも意味無い物、例えばフルカラーの本とかを買っておけばディスアドバンテージは無い。
・最近、なつかしいコミックボンボンの漫画が色々復刻されてて、欲しいとは思ってたものの定価で買うのは悩ましい
まあこのような答えになってくるわけです。そうして最終的に選んだのが上記の結果でした。
twitterで検索すると、みんなそれぞれ自分が選んだ本を公開してくれてる人が多くて、参考になりました。
一種の祭りとして盛り上がってましたね。
7割引クーポンの期限は1週間だったのですが、私はその一週間、ああでもないこうでもないと散々悩んだ挙句、何か買い忘れてる気がする…と思ってわざわざ南船橋のららぽーとにあるジュンク堂書店とヴィレヴァンまで赴きました。
私は生まれてこの方、ケチな性分ですから、いつもは本当にどうしても必要な物しか買えません。
何かを買った時に、買った嬉しさはあるものの、お金を失ったつらさも同じくらいあるという感じです。
だからジュンク堂に行ったところで、「こんなに一杯本が売ってるけど、どーせ自分には買えない」みたいな気分なのが普通でした。
しかし、この時ばかりは「自分は今、この本屋にある本は何だって好きなだけいくらでも買えるんだぞ」という万能感に浸る事が出来ました。(とは言えDMMブックスはジュンク堂ほど品揃えは良くないですが)
実際に本を読むためにというよりも、このような生まれて初めてともいえるような感覚に浸るためにお金を払ったとさえ言っても過言ではないでしょう。
ジュンク堂の書店の棚を一つずつじっくり見て回りましたが、そうしてみると読んでみたいな~と思う本を色々と発見できました。最近は本屋をじっくり回ったりしてなかったので、新鮮でした。
そんな事をしてたせいで購入冊数が膨らんでしまいましたが…。
なんにせよ、DMMブックさんのキャンペーンのおかげでたのしい経験ができたので感謝です。
twitterで「過去にエッチな漫画を買ってたせいで7割引クーポンをもらえなかった!」というツイートしてる人を多く見かけましたね。
私もそうでしたが、せっかくなのでこの際エッチ漫画と一般書のアカウントは分けておこうと思って別垢を作ってクーポンもらいました。
Likebook P6を買った話
さて、上記でも書いた通り、DMMで電子書籍を買ってもKindle端末で読めない事が問題でした。
私はまだKindle端末を持ってませんでしたが、次のセールの時に買おうと思ってました。
なぜKindle端末にこだわるか?と言うと、Kindle Paperwhiteはディスプレイに電子ペーパーが採用されており、眼が疲れにくいというイメージがありました。
(しかし、Likebook P6を注文した後にググって知りましたが、別に電子ペーパーが液晶より目に優しいというエビデンスはないらしいです。)
電子ペーパーと液晶、眼が疲れるのはどっち? 検眼医「変わらない」
KindleでDMMブックスを読む方法って無いのかな?と調べてみたら、”楽天のKobo端末を改造する”みたいな怪情報が出てきましたが、その他に、電子ペーパーディスプレイのAndroid端末を使うという手がある事を知りました。
電子ペーパーのAndroid端末…そういうのもあるのか。
たしかにAndroidならKindleだろうがDMMだろうが好きなアプリを入れ放題です。
ググってみたところ、電子ペーパーAndroid端末は、BOOXというシリーズと、Likebookというシリーズの2強のようでした。
それぞれのシリーズで、6インチ端末、7.8インチ端末、10インチ端末の3種類があるようです。
個人的には6インチ端末一択でした。私は出かける時は可能な限り手ぶらでいたいので、持ち歩くならできるだけ軽い端末がいいからです。布団の中で読むにしても軽い方がいいです。
7.8インチや10インチは重すぎます。それだったらiPadがあるのでそっちで読みます。
大きめの電子ペーパー端末は、ペンで手書きメモを書くという使い方もあるみたいです。(6インチ端末にはペン機能はありません)
6インチに絞ると、BOOX Poke3という端末か、Likebook P6という端末の2択になります。
それぞれの端末について、参考になる詳しいレビュー記事があります。
価格を比較すると、BOOX Poke3が190ドル+送料30ドルで220ドル(現在のレートで2万4千円くらい)で、Likebook P6はAmazonで15,299円です。
端末の性能的には断然BOOX Poke3の圧勝ですが、残念ながらBOOX Poke3には技適が付いてないようですので選択肢から外れました。
というわけで、Likebook P6一択になったので、これをポチりました。
Kindle Paperwhiteと比較すると、
・Likebook P6は164gで軽め。Kindle PaperwhiteはWifiモデルで182g
・解像度はどちらも300dpi
・Likebookは非防水。Kindleは防水。
・価格はLikebook P6が15,299円、Kindle Paperwhiteは15,980円(広告なし、8GB、wifi)ただしKindleの方は去年のプライムデーに6,000円オフになってた実績があります。
・端末容量はLikebook P6が16GB、Kindleは8GBまたは32GB.さらにLikebookは最大128GBのマイクロSDカードが刺せます。
・Likebook P6はカバーが付属
実際にKindleアプリを入れてみた感想としては、まあボチボチ使えるかな…。といった感じです。
ページ送りで微妙にワンテンポ時間がかかってしまいます。
これは端末の性能不足というよりは、Kindleアプリの問題です。
Kindleアプリはページ送りでページめくりエフェクトとスライドエフェクトを選択できますが、エフェクトを無しにすることができません。(ちなみに端末のボリュームボタンでページ送りできるようにする機能がありますが、ボリュームボタンでのページ送りだとエフェクト無しで切り替えられます。しかしLikebook P6にはボリュームボタンがありません。)
スライドエフェクトのせいで、電子ペーパー端末ではページ送りに時間がかかってしまいます。
レビュー動画を見る限り、Kindle端末の方がややページ送りが速いみたいです。Kindle端末ではページ送りエフェクトがありません。
まあこの辺は汎用機と専用機の差みたいなものでしょう。
DMMアプリの方はページエフェクトを無しにできます。ぶっちゃけKindleアプリより快適に読めます。Amazonはこういう所でDMMに負けていいんでしょうか。
さらに言うとDMMアプリはダウンロードしないで本を読むという選択肢があるので端末容量に余裕が無くても読めたりします(その分通信データが増えてしまうと思いますが)
まあ、どうしてもKindleアプリのページ送りの遅さが気になるなら、Kindleを読むためだけにKindle端末を買い足すという手もあるでしょう。
電子書籍アプリ以外の機能は?というと、ブラウザとかは電子ペーパー端末では快適には使えないみたいですね。使えなくは無いけどモッサリ…な感じです。オマケ程度に考えた方がいいでしょう。
デフォルト設定だと一定時間のスリープで端末電源が自動オフになりますが、自動でオフにならないように設定した方がいいです。いつでもスッと本の続きを読みたいのに、電源を入れ直してKindleアプリを起動し直して…ってやってるとかなり時間がかかって体験が良くないです。
さて、端末を買う前は想定してなかった電子ペーパー端末の嬉しい機能として、壁紙機能があります。
電子ペーパーの面白い特性として、電源無しで画像をずっと表示できる事があります。
Likebook P6では、スリープ時や電源オフ時の壁紙を自由に指定できます。色んな画像からランダムで表示させることもできます。
これは結構面白いです。なにしろ300dpiなので、紙の印刷と同じくらいの精細さがあります。
本を読んでない時はスリープにしてテーブルに立てかけておけば、ちょっとしたフォトスタンドみたいな感じになります。
一方Kindle端末では、壁紙の指定はできずデフォルトの壁紙がランダムに表示される仕様らしいです。
これは残念ですね。なにしろ端末は普段はずっとスリープ状態なわけですから、わけわかんない壁紙より自分の好きな画像が表示されてる方が断然うれしいですよね。
さて、Likebook P6について色々紹介しましたが、あとからググって分かりましたが、結局電子ペーパーは液晶より目が疲れないってわけでもないらしいです。じゃあ電子ペーパー端末の長所ってなんかあるの?という話になります。
まあ、液晶より省電力というのはあるでしょう。やはりLikebook P6も、バッテリーは結構長持ちするようです。
それと、電子ペーパーの方が液晶より紙の感じに近くて、気分が上がる…そういう感じはします。まあ気分の問題ですが。
そんなわけで、私と同じように、「DMMブックスのキャンペーンで電子書籍を買い込んじゃったけど、どうせなら電子ペーパー端末で読みたい」って方にはLikebook P6は有力な選択肢になると思います。
(ちなみに漫画は読めるけどやや画面が小さい感じ。活字本も固定レイアウトの本だと画面サイズ的に読むのがキビしいと思いますので注意)