人間の老化や若返りについて研究している科学者のデビッド・A・シンクレア氏が書いた、LIFE SPANを読んだので内容や感想をメモ書きします。
デビッド氏が老化予防のためにやっている事
まず始めに結果から…というか、老化研究の結果を受けて、デビッド氏が自分の生活でやっている、老化を防ぐためのテクニックについて書いておきます。
①毎朝NMNを1g飲む
②毎朝レスベラトロールを1g飲む
③毎朝メトホルミンを1g飲む
④ビタミンDおよびK2を摂取する
⑤アスピリンを83mg飲む
⑥砂糖、パン、パスタをなるべく取らない
⑦3食の内どれかを抜く
⑧数ヶ月毎に血液を分析してもらって、なにかが引っかかったら食べ物や運動で改善する
⑨毎日なるべく歩く
⑩週1でジムに行く
⑪週1でサウナする
⑫野菜を一杯食べて、肉や魚の動物性たんぱく質を取らないようにする。ただし運動後は肉を食べる
⑬タバコを吸わない。電子レンジにかけたプラスチック、市街戦、レントゲン、CTスキャンを避ける
⑭日中と就寝時は涼しい場所にいる
⑮最適なBMIを維持する
老化とはどういう現象なのか?
人間の”老化”とは、科学的にはどういう現象なのでしょうか?
デビッド氏や他の研究者は、老化について研究してみました。
昔の研究者は、DNAの変異が蓄積する事で老化するんじゃないか?と考えました。
しかし、これは正しくありませんでした。何故なら、例えば年寄りのヤギ(DNAの変異が蓄積してる)からクローンヤギを作っても、ちゃんと正常に年を取っていって寿命をまっとうします。
DNAの変異で老化するんだったらクローンは生まれていきなりヨボヨボの年寄りになってないとおかしいハズです。
デビッド氏は、DNAの問題じゃなくて、”エピゲノム”の方に原因があるんじゃないかと考えました。
DNA自体は人間の全身のどの細胞だって同じDNAを持ってますが、爪とか眼球とか、それぞれ全然違う役割を果たしてます。これを実現してるのがエピゲノムです。爪の細胞のエピゲノムは爪に必要なたんぱく質のデータをDNAから適切に読み取って複製してるわけです。
DNAがCDだとしたら、エピゲノムはCDプレイヤーです。爪のエピゲノムが正常に”爪”のデータを読み取って複製して、眼球のエピゲノムが”眼球”のデータを読み取って複製する事で人体は正常に働きます。
DNAは、細胞内で普段はヒストンに巻き付けられた糸のような形で存在してます。ちょうど糸巻きみたいな感じです。
ここで、”サーチュイン酵素”というものが登場します。これは、DNAの適切な部分をヒストンから緩めたり、締め付け直したりします。DNAの緩んだ部分では、タンパク質の合成が行われます。つまり、サーチュインの働きによって、爪の細胞なら爪のタンパク質、眼球の細胞なら眼球のタンパク質が適切に合成されます。
そんな重要な仕事をしているサーチュインですが、実は別の仕事も掛け持ちしています。”DNA修復”の仕事です。
我々の身体の細胞のDNAは、常に紫外線や活性酸素によってダメージを受けて、常に損傷しています。
DNAが損傷したら、サーチュインは一旦持ち場を離れてDNAの修復作業に向かいます。
サーチュインが不在の間は持ち場のDNAはデタラメに緩んでしまい、デタラメなタンパク質を合成してしまいます。すると、細胞は正しく機能できなくなります。
まあ、DNA修復作業が終わり次第サーチュインは帰ってきてくれるので、基本的には大丈夫ですが、サーチュインはおっちょこちょいなので、たまに迷子になって持ち場に帰ってこれなくなります。
そうやって、一人…また一人とサーチュインが仕事場から消えていくにつれて、人手不足が発生します。
すると、段々とDNAがデタラメに緩み放題になって、正常に機能しない、バグった細胞になってしまいます。
要するに、これが”老化細胞”であり、人体の細胞が老化細胞だらけになっていく事が、人間の老化の正体だったワケです。
誰でも今すぐ始められる長寿法
先ほどのエピゲノムとサーチュインの老化理論は、デビッド氏達がバキバキに科学的実験を繰り返して完全にロジックが解き明かされてましたが、ここに来てデビッド氏は”サバイバル回路”理論を持ち出します。
それは、「生物の細胞は”サバイバル回路”を持っていて、細胞にストレスがかかると細胞がサバイバルモードに切り替わって長生きする」という、なんか今までの理論と比べるとかなりフワッとしてる話です。
それで、このセクションで語られる長寿法は、統計的にはたしかに効果があるらしいとは分かっているものの、仕組みはちゃんと分かってなかったりして、「まあサバイバル回路のおかげじゃね?」って事で片付けられてる感じです。
で、あえて細胞にストレスを与える方法ですから、一見するとむしろ身体に悪そうな気がするけど、実は長生きできるみたいな方法ばかりです。
例えばドラゴンボールではサイヤ人は死にかけるたびに強くなれますが、サバイバル回路理論もそんな感じで、ちょっとだけ死にそうになるのを繰り返す事でむしろ長生きできるらしいです。
①食べる量を減らす
食事制限すると長生きできるらしいです。
とりあえず、酵母、マウス、ショウジョウバエについては実験によって餌を減らすと長生きする事が確認されてます。
健康に生きられるギリギリの量だけ食べて、決してそれ以上は食べないという事です。
人間については、長期間メシを減らせ!と言ったってそんな実験に付き合ってくれる被験者がいないため、ロクに実験できてません。
まあ、ずっとメシを減らすのはやれと言われても難しいですが、たまに断食するだけでも効果があるらしいです。
手軽にできる方法としては、1日の内の8時間だけをメシ食っていい時間にして、残りの16時間はカロリーを取らない。みたいな方法もあります。具体的に言えば、朝飯を抜いて、12時に昼ごはん、7時に晩ごはん、みたいな感じでしょうか。そこまでしんどくは無さそうな方法です。
どうして食べる量を減らすのか?というと、そうすれば細胞にストレスがかかってサバイバル回路が働くからです。
②肉をなるべく食べない
統計的に言って、肉ばっかり食べてると健康に悪い事は議論の余地がない事実のようです。魚や卵や牛乳も動物性たんぱく質なのでダメです。
そして動物性よりも植物性のタンパク質を取る方が死亡率が下がります。
しかし、それは何故なのか?
デビッド氏によれば、肉は必須アミノ酸のスコアが高すぎます。これだと栄養があり過ぎて、サバイバル回路は働きません。それに対して植物性たんぱく質はアミノ酸スコアが偏ってます。それくらいの方が細胞のストレスになってサバイバル回路が働くからだそうです。
ところで、細胞にはどれくらいタンパク質を合成するかを判断する”mTOR“という酵素があります。細胞にストレスが無い時(肉を食いまくった時)は、mTORが活性化してガンガン新しくタンパク質を合成します。細胞にストレスがかかって(肉を食ってない時)サバイバル回路が働いてる時は、mTORは抑制されて、新しくタンパク質を合成しないで周りにある中古のタンパク質を分解して使い回すようにします。(オートファジー)
mTORが調子こいてタンパク質を合成しまくると、まあ筋肉を付けるにはいいですが、代わりに寿命が縮みます。
ですから、普段は肉食わないでmTORを抑制しておいて、怪我しちゃった時や筋トレした後だけ肉食ってmTORを活性化させる感じがいいかもしれません。
③運動する
運動が健康にいいって事は誰でも知ってます。
運動するというのはすなわち体にストレスをかけるという事です。ですから運動するとサバイバル回路が働くので長生きできます。
1日5分ジョギングする程度でも、何もしてない人よりは長生きできるらしいです。
ただし、できればHIITのような高強度な運動の方が、よりサバイバル回路が働きます。
私もたまにHIITをやりますが、たった4分間ですが死にそうになります。
まあこの死にそうになる感じこそが大事という事です。
④寒かったり暑かったりする
寒いとキツいので体にストレスがかかり、サバイバル回路が働きます。
もっと具体的に言うと、身体を寒さから守るために褐色脂肪が活性化します。すると、サーチュインの量が増えるらしいです。
寒いのがいいんだったら暑さはどうや?というと、サウナによって健康になれるという研究もあるっちゃあるらしいですが、仕組みとか根拠はよく分かってません。
老化を治療する薬
上では生活習慣で老化を予防する話でしたが、薬で老化を防ごう!という研究も盛んにおこなわれています。
①ラパマイシン
ラパマイシンは免疫抑制剤であり、臓器移植手術の時に免疫反応を抑えるために使われてます。
しかし、別の効果もあり、先ほどの”mTOR”の働きを抑制してくれます。という事は、肉を食べてもその悪影響を帳消ししてくれるわけです。
とは言え元は免疫抑制剤ですから、長生きのために摂取するにはリスクがでかそうです。
②メトホルミン
メトホルミンは元々糖尿病の薬でしたが、なぜかこれを飲んでる患者はやたら健康になるという副作用(?)があると分かりました。
調べてみると、この薬はミトコンドリアの代謝を抑える作用があるらしく、すると”AMPK”という酵素が活性化して、最終的にはサーチュインが活性化して、若返るわけです。
③レスベラトロール
赤ワインなどに含まれるレスベラトロールによってサーチュインが活性化される事が分かりました。
フランス人はフランス料理でバターとかチーズばっかり食ってるのに健康なのは、赤ワインのおかげだったのかもしれません。
④NRとNMN
サーチュインが元気になるエサになるものが”NAD“です。
NRやNMNといったものを摂取すると、体内でNADに変化します。つまり、これらを摂るとサーチュインが活性化して長生きできるという事です。
ご年配の女性がNMNサプリを飲んでたら、閉経してたのに再び生理が始まってしまった人もいるようです。つまり、それくらいヤバい若返り効果があるらしいという事です。
未来の老化治療
これまで挙げてきた以外にも、もっと先進的な老化治療の研究は進んでいます。
①老化細胞除去薬「セノリティクス」
上でも書きましたが、サーチュインがみんな迷子になって、DNAがヒストンからデタラメに緩みまくってバグりまくった細胞が”老化細胞”で、”ゾンビ細胞”とも呼ばれます。
というのも、本来こんな老化細胞は有害だからさっさと死んでほしいのに、もはや死んでくれさえしないのがゾンビみたいだからです。
さらに老化細胞は暴走してサイトカインを引き起こして、周囲の細胞にまで炎症を引き起こします。
完全に老害です。
そこで開発されたのが、老化細胞だけを殺してくれる”セノリティクス”という薬です。
マウスで実験したところ、寿命が36%増えました。
人間に対しても、現在臨床試験中です。
②レトロトランスポゾンを封じ込める
我々のDNAの中には、というかプログラムコードの一部には、”レトロトランスポゾン”(以下、略してレトロ君)という、生き物?コンピュータウイルス?みたいなモノが存在します。
このレトロ君が、どういう経緯で我々のDNAに侵入してきたのか?それはググっても出てきません。植物もレトロ君を持ってるので、もしかすると我々がまだ植物と枝分かれさえしてない単細胞生物だった頃にでも侵入された?のかもしれません。
このレトロ君、何がやばいのかというと、レトロ君は自分自身を我々のDNAにデタラメにコピペします。
先ほどはDNAをCDデータに例えましたが、まあ厳密に言えばCDみたいな音楽データというよりはプログラムのソースコードのようなデータに近いですが、とにかく基本的にはCDROMみたいに書き換え不可能な、読み取り専用データなわけです。
しかし、レトロ君は特殊能力でDNAのソースコードに自分をコピペできます。
我々のDNAの半分くらいは”ジャンクDNA”という、何も機能が無さそうなゴミソースコードですが、実はこれはレトロ君たちが我々の先祖の細胞の中で暴れまくってコピペしまくった結果らしいです。
そんなレトロ君たちがこれ以上暴れないように、サーチュインはレトロ君のコードの部分をヒストンに締め付けまくってRNA転写されないようにしてるので安心です。
しかし、老化によってサーチュインが人手不足になると、締め付けられていたDNAはデタラメに緩みまくって、レトロ君もRNA転写されて行動を開始します。
するとレトロ君はDNAのソースコードにデタラメに自分をコピペするので、ソースコードはバグだらけになって、バグッたDNAのバグッた細胞になってしまい、マトモに機能しなくなります。
要するに、レトロ君を暴れさすと我々はメチャメチャ老化します。
実際、マウスの実験では抗レトロウイルス剤を使う事で寿命が伸ばせたりしてるようです。
将来的には人間にもこのようなものが用いられるかもしれません。
③老化の予防接種をする
ガン細胞は、本来なら我々の免疫系(T細胞)によってただちに殺されるハズなのに、増殖して病気を引き起こしたりします。
それは、「私はガンじゃありませんよ」とウソをついてT細胞を騙してるからです。
最近ではこのようなガン細胞のウソを見破れる薬とかが出ていて治療に使われています。
で、同じ事が老化細胞に対しても可能みたいです。
老化細胞もまた、我々の免疫系に「私は普通の細胞ですよ」とウソをついて騙してます。このウソを暴く研究が進んでるそうです。
④細胞のリプログラミング
我々の細胞の中で、DNAはそれほど損傷しませんが、エピゲノムは段々とダメになっていき、つまりそれが老化だという話でした。
しかし、デビッド氏は、我々の細胞はエピゲノムが元気だったころのバックアップデータをどこかに持ってるんじゃないか?そしてバックアップから復元する復元装置もどっかにあるんじゃね?という事を考えていました。
2006年に、山中伸弥氏はiPS細胞の発見を発表しました。4つの遺伝子を使うと、普通の細胞が幹細胞に変わってしまうというものです。
デビッド氏が言うには、「これこそがエピゲノムのバックアップ復元装置のスイッチだ!」そうです。
デビッド氏の研究室で働いてるウェンチェン氏は、マウスを使って若返りの実験をしてみました。
山中氏が見つけた4つの遺伝子の内、3つが発現するようにウイルスを使って改造されたマウスです。
それらのマウスがドキシサイクリンという錠剤を摂取すると、これらの遺伝子が実行されるように仕組まれてます。
ウェンチェン氏はマウスの視神経を潰してみました。視神経というのは普通なら絶対に再生しません。
そのあとドキシサイクリンで遺伝子を発現させてみると、驚くべきことに死んだはずの視神経が再生していました。
また、普通に老化によって視力が無くなったマウスに対しても実験してみたら、視力が回復する事が確認されました!
要するに、iPS細胞の発見を機に、もはや老化の予防どころか完全に肉体を若返らせる可能性が出てきているわけです。
我々の健康寿命は何年延びるのか?
これまで色々と老化対策について書いてきましたが、要するにこれらを合わせると我々の健康寿命は何年延びるのか?についてもデビッド氏は予測してます。
まず、定期的にDNAを分析してもらってモニターする事で、5年は伸びるそうです。
次に、運動するとか肉を減らすとかの、サバイバル回路を活性化させる生活習慣で、10年伸びるそうです。
そして、メトホルミンやレスベラトロール、NMNなどを飲んでサーチュインを活性化する事で、8年伸びます。
ここからさらに将来的に、老化細胞を除去する薬、レトロトランスポゾンをシバく方法、老化の予防接種、細胞のリプログラミングなどの未来の技術が導入されると、下手すると数百年…最低でも10年は伸びます。
合計すると、最低でも33年は健康寿命が伸びてしまいます。
現在の我々の平均寿命は80歳くらいですから、33を足すと、我々の寿命は少なくとも113歳になってしまいます!
感想
以上が、LIFE SPANの内容の概要でした。
私がドキッとしたのは、生活習慣で老化を予防する話の所です。
動物性タンパク質じゃなくて、植物性タンパク質を取れ!という話ですが、私はむしろ積極的に肉を食べてしまってました。
だって、私の今までの常識では、植物性より動物性のタンパク質の方が必須アミノ酸スコアが優れていて、筋肉を付けるのにもってこい!って話だったし…。
実際、タンパク質を積極的に摂るようにしてから気持ちも前向きになって元気になってきた気もします。
ですが、それは実は寿命が減るのとトレードオフだったわけですね。
動物性タンパク質を摂ると、栄養があり過ぎるせいで、むしろ細胞が活発になり過ぎてそれが寿命が縮む事に繋がってしまうと。
そうして考えると、筋肉ムキムキの人とかは細胞が活性化しすぎてて寿命が危なそうですね。
とは言え、私だってある程度腹筋や背筋を鍛えて体幹を強化しないと、腰痛リスクとかあるわけで、筋肉を取るか、寿命を取るか、落としどころを見つけるのは結構悩ましいですね。
ひとまず、毎朝無脂肪乳を飲んでたのを、豆乳に変えてみました。肉や卵も今までは積極的に食べてましたが、ちょっとトーンダウンしようかなと思いました。
こうすれば、多少元気は無くなるかもしれませんが、その分寿命は伸びるわけです。
ただし、ヨーグルトも毎日食べてるんですが、これは止められないと思います。ヨーグルトには尿酸値を下げる効果がありますし、ヨーグルトを毎朝食べるようにしてからは花粉症が劇的に軽くなったので、もう手放せません。
次の話ですが、デビッド氏は毎朝NMNとメトホルミンを1gずつ飲んでるそうです。
そう聞くと、「私もNMNとメトホルミンを飲んでみたいなあ」と思ってしまいます。
メトホルミンは、買おうと思えば買えてしまいます。たとえばこちらのサイトでは、10箱まとめ買いすれば、1錠(1g)あたり10円の値段で買えてしまいます。↓
https://www.unidru.com/products/glucophage-1000
ただし、メトホルミンはあくまで糖尿病の薬であって、老化予防のために飲むというのは想定外の使い方である点に注意すべきでしょう。
メトホルミンに老化予防の効果があると認めている国は存在しません。まあ、デビッド氏が言うには、それはそもそも老化が病気として認められてないから、つまり老化を治す薬なんてのも認められないってだけだそうですが。
メトホルミンに本当に老化予防の効果があるかどうかは、大規模かつ長期間にわたって臨床試験をやってみないと分かりませんが、少なくとも分かっているのは、ガンの予防効果があるのは確からしいという事です。
また、メトホルミンは沢山の糖尿病の患者さんに処方されてますから、変な副作用が無さそうな事は分かっていますから、老化予防できるかはともかく、害は無さそうなのは確かです。
ただし、まれに(10万人当たり2~9人)メトホルミンで乳酸アシドーシスという副作用が起きる人がいます。医師の処方無しで勝手に自分でメトホルミンを飲む場合、このようなリスクに気を付ける必要がありそうです。
次に、NMNです。
NMNはサプリとして普通に売られてます。
アマゾンで一番安いNMNサプリがこちらです。↓
このサプリは、1袋当たり5gのNMNを配合しており、1680円です。
デビッド氏のように、毎日1g摂取してたら、5日分しかありません。1日当たりのコストは336円です。
ぶっちゃけ相当高いです。
また、NMNはメトホルミンと違って、安全性が確認されてないという問題があります。
メトホルミンは元々薬ですから、ちゃんと人間によって臨床試験されて安全が確認されますが、NMNは単なるサプリです。
こちらの記事では、NMNがいかに安全じゃないか書かれまくってます↓
「60粒で12万円の若返りサプリ」内科医が”タダでも飲まない”と断言するワケ
この記事によると、まずNMNはたしかにマウスでの実験では効果を発揮しています。だからと言って、人間にも同じ効果があるかは実験してみないと分かりません。
人間が長期間にわたってNMNを摂取しても安全かどうかの実験は不十分です。
さらに言うと、たしかに加齢によってNADは減少しますが、だからと言って増やせばいいってもんなのか?NADが減少するのも何か理由があってそうなってる可能性もあります。
たとえば、NADは正常な細胞も元気にするものの、ガン細胞だって同様に元気にしてしまう可能性が指摘されています。
この記事を書いたお医者さんが言うには、「とにかくもっとNMNの臨床試験をちゃんとやって、安全性が確認されないと怖くて飲めないよ」との事です。
そうして考えると、NMNサプリはクッソ高いし、安全性も未確認という事ですから、まだ今のところは飲まずに様子見でもいいかもしれません。
ちなみにデビッド氏は自分で飲むだけに飽き足らず、父親にもNMNとメトホルミンを飲ませていますが、それで父親はメッチャ元気になってるそうです。
私としては、NMNはちょっとまだ高いし怖いので様子見しておくとして、メトホルミンについては割と安いし飲んでみようかな…という気分になってます。
あと、デビッド氏が言うには我々は113歳くらいまでは生きてしまうらしいです。
そうして考えると、年金はマジメに払っといた方がトクだな…と思いました。