こんにちは、海行です。

Gear VRアプリ、サイボーグパススルーカメラを制作しました。

CyborgPTCameraメインアート

↓apkはこちらからダウンロードできます。
CyborgPTCamera.apk

↓apkを自分のGear VRで実行する方法はコチラを参考にしてください
自分のGear VRで野良VRアプリを遊びたい!

説明


まるでサイボーグになったみたいに視界操作を体験できるアプリです。
GalaxyS6のリアカメラを利用してGear VRを被っていても向こう側の風景が見えます。
ズームイン/アウト、カメラ解像度の変更(解像度を上げるとフレームレートが下がります)、写真撮影ができます。

散歩していて猫が目の前に現れた時など、ポケットからスマホを取り出してカメラアプリを起動して…ってやってる内にシャッターチャンスを逃してしまいがちですが、サイボーグパススルーカメラならワンタッチで写真が撮れます。

遊び方

1.Gear VRのタッチパッドを左右にドラッグすると視界がズームイン/アウトします。

2.タッチパッドを上にスワイプするとカメラ解像度が上がります。下にスワイプすると下がります。

3.バックボタンを押すと写真が撮影されます。

Gear VRをお持ちの方は是非一度遊んでみて欲しいです。

プレイ動画

↓遊んでるプレイ画面はこんな感じです。

プレイ動画

↓サイボーグパススルーカメラをプレイしながら散歩してみました。

経緯と技術解説


そもそもの発端はスタートアップウィークエンドで頂いた、「VRは視界が遮断されるから怖い」という意見について考えてみた事がキッカケでした。
私はOVRVisionやGearVRのリアカメラを使えば向こう側の風景が透けて見えるようにできるので、VRHMDでも視界は遮断されないと考えました。

Gear VRはOVRVisionに対応してないので、リアカメラを使ってみる事にしました。
しかしスマホのカメラは画角が狭いので大部分の視野が封じられます。
そこで、スマホ向け魚眼レンズを使えば広角になって視野が広げられるのではないかと考えました。

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↑こうなりました。
この状態でカメラで撮影すると

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↑こうなります。

Gear VRでの見え方を確認するためにこちらの記事を参考に、Unityでパススルーカメラのようなものを実装しました。

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↑こうなりました。

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↑同じ視点で魚眼レンズを外すとこうなります。かなり画角に違いがあります。

しかし、この魚眼レンズを付けた状態で歩き回ろうとすると普段と見え方が違い過ぎて足元が非常におぼつかず危険でした。
魚眼レンズの試みは諦めました。

しかし、このUnityパススルーカメラには発展の余地があると思い、ズーム、解像度変更、写真撮影の機能を実装して、サイボーグパススルーカメラというアプリとして成果物としました。

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↑公園を散歩している時のスクショです。

本当はWebが透過で表示されるようにして、散歩しながらハンズフリーでtwitterが閲覧できるというのをやりたかったんですが、技術的困難により諦めました。

成果物が出来たので何らかの形でリリースしたいと思い、SideloadVRのストアに申請してみましたが、あれから一週間ほど経ちましたが、音沙汰有りません。

OculusStoreにも申請を出してみました。
4日くらいしてレビュー結果が返ってきました。

レビュー

「我々はレビューした結果このアプリをOculusStoreに掲載しないことに決めました。残念ながら提供できるフィードバックは特にありません」
というような事が書いています。

要するに却下という事です。
なかなか手厳しいですね。

しかし改めてOculusStoreのアプリ一覧を眺めてみると、かなり厳選されたアプリが並んでいます。
かなり審査基準は厳しいという事を想像させます。
これまで日本からリリースされたアプリは白猫プロジェクトとLittle Witch Pie Deliveryくらいしか無いのではないでしょうか。

Gear VRアプリについては、ストア掲載の基準を厳しくするのが必要な事だという事はわかりますが、サイボーグパススルーカメラのような小粒なアプリにもニッチな存在価値があるかもしれませんので、Oculus社にはもう少し簡易な配布手段を用意してもらえると嬉しいです。

主婦さんが主催したAltspaceVR開発者のSoheilさんの歓迎会で何名かの方にサイボーグパススルーカメラを試してみてもらいました。
なかなか好評でした。

みんな口を揃えて「これはいやらしい」と言っていたのが印象的でした。
こっちを見ているとは思わないのにこっそり見ている感じがいやらしいし、写真撮影機能もいやらしいとの事です。
しかしそれを言うなら本物のサイボーグだってこういう事ができるでしょうから(赤外線カメラなども搭載している可能性があります)サイボーグはいやらしいという事になります。

他には、子供の運動会やスポーツ観戦のビデオ撮影に使えたら便利そうだという意見がありました。
ビデオカメラだと中々フレーミングなど難しいのですが、サイボーグパススルーカメラなら見ているままを撮影できます。
観戦中に他の席の人の視界に切り替えたりできたら面白いという意見も。

まだまだ発展性はありそうですが、これ以降の発展については新しい案件として出発する事にして、ひとまず野良apkの配布およびこの記事の公開をもってこの案件は一旦完了としたいと思います。
ありがとうございました。